4/8は、寺地拳四朗の3団体統一戦、井上拓真の世界戦、阿部麗也の世界王座挑戦者決定戦、佐々木尽 vs. 小原佳太、さらにキックで絶大な人気と実力を誇った那須川天心のボクシング転向第1戦と、注目のカードが目白押しです。

非常に楽しみではあるのですが、このポスターには違和感を覚えました。 

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人気のある那須川を目立たせれば観客も増え興行は大成功するわけですから、大人の事情としては理解できます。
ただ、デビュー戦の新人が大きく中央に写ったポスターを作りますかねぇ。
客を呼ぶためには何でもありというわけではないと思うのですが…。
ボクシングファンだけでなく、天心ファンでも「さすがに、これは…」と思うのではないでしょうか。

以前、WBO世界フライ級王者の木村翔に田中恒成が挑戦したときも、ヘンテコなポスター作ってたなと思い出しました。



ボクシング業界には、これで良いのかと問いたいですね。
別の場所で作り上げてきた那須川の人気に乗っかるのは、あまりに安易で節操がなく見えますし、他のボクサーに失礼なことをボクシング界自らがやってはいけないのではないかと思います。

那須川がキックの王者の地位を捨ててボクシング界に飛び込んできた心意気を買うならば、分相応に扱ってあげる方が良いと思います。
大人の事情が見え見えの打算の産物には那須川本人も困惑するのではないかと思いますし、他のボクサーにとっても決して愉快なものではないような気がします。

キックボクシングが生み出した那須川のスター性は、実力に加え、宣伝や演出のうまさが奏功したものと思います。
そして、その那須川がボクシングに転向すれば、ボクシングでどこまで行けるのかおおいに注目され、ボクシングの人気も高まるので、私を含めボクシングファンの多くは歓迎ムードだろうと思います。

しかし、人気者に乗っかるだけだと、この興行は成功しても、ボクシングファンはしらけてしまい、長期的にはボクシング業界にとっては得策とは言えないと思います。
ボクシング業界は、那須川の人気に甘えるのではなく、この点についてもっと深く掘り下げ、今後に活かしていくべきだと思います。

きれいごとばかりを言うつもりはありませんが、今回の興行では、普通に、拳四朗の3団体統一戦をメインにするべきではないかと思います。
個人的には、那須川がトリで出てくるのはさすがにやめてほしいと思いますし、ボクシング界もそのぐらいはプライドを持って、メインは拳四朗、セミは拓真、天心はせいぜいその前くらいにしてほしいところです。

日本国内では那須川の人気はものすごいようですが、海外では、当然ですが、拳四朗や拓真のタイトルマッチの話題が主です。
もし那須川がトリで登場となれば、海外からは、日本のボクシング業界は試合の順番すらわからないのかと言われそうです。

ただ、こんなこと書くと、那須川ファンから、ボクシングファンのひがみと言われそうですが…。

最後に、このような状況になったのは那須川本人のせいではありませんから、那須川に対する筋違いのバッシングがないことを祈りますし、周囲は、那須川が実力を存分に発揮できるストレスのない環境を作ってあげてほしいと思います。






 
 
 

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