2007.07.07
IBF世界フライ級タイトルマッチ
王者 ビック・ダルチニアン
vs
挑戦者 ノニト・ドネア



ビック・ダルチニアン(31:オーストラリア)

これまでの戦績:28戦全勝(22KO)

アルメニア出身。
2000年シドニー五輪出場など、アマチュアで158勝18敗の実績を残し、オーストラリアでデビュー。

6度防衛中のIBFフライ級王者イレーネ・パチェコ(コロンビア)に挑戦、11RTKO勝利で王座獲得。
この試合が7度目の防衛戦。

6度防衛までの世界戦7試合は6KO。
残る1試合は、ノニト・ドネアの兄グレン・ドネア(フィリピン)を圧倒しながら負傷判定3-0(60-53 ×3)だったもの。

変則的な構えからの大振りの強打や突進力を武器にKOを量産する「レイジング・ブル(怒れる雄牛)」。


ノニト・ドネア(24:フィリピン)

これまでの戦績:17勝(10KO)1敗

デビュー2戦目で、2階級上のロセンド・サンチェスと対戦し5回判定負けを喫するが、その後はWBOアジア太平洋フライ級王座、NABF北米スーパーフライ級王座獲得(1度防衛)を含め、16連勝。

この試合が世界初挑戦。



圧倒的な勝利で防衛を重ねるダルチニアンに、世界初挑戦のドネア。
戦前予想が圧倒的にダルチニアン有利だったのは当然でしょう。

試合はこちら↓
 

開始から、積極的に攻めるドネア。
ドネアのパンチのスピードが半端ない。

ダルチニアンが接近すると、ドネアはバックステップや左右のフットワークでかわしながらカウンターで対抗。

ダルチニアンは、ドネアのカウンターやジャブ、ボディーブローへの防御に忙しく、変則的な構えから前進してどんどんパンチを出しまくって相手を倒すいつものスタイルで戦えない。

3Rあたりから、ダルチニアンは、ドネアのジャブやカウンターを警戒し前進できず、パンチの当たる距離にほとんど入っていけない。

ダルチニアンのビッグパンチが当たれば、試合が一瞬でひっくり返る緊張感がありつつも、展開はドネアペースに。

5R、ダルチニアンが前に出てきたところに、ドネアの左フックが炸裂、ダルチニアンがダウン。
立ち上がろうとするも、足元が定まらず試合終了。

この頃からそう呼ばれていたかどうかわかりませんが、豊かなスピードと強烈な左フックは、まさに「The Filipino Flash(フィリピンの閃光)」。

4Rまでの採点は、公式の採点は40-36,38-38,38-38で、ちょっと意外でした。

ドネアが的確にジャブやカウンターを当てていたのに対し、ダルチニアンのパンチはほとんどヒットしてないような気がしましたので、ドネアのフルマークかと思いましたが…。

この試合は、2007年のUpset of the year、Knock Out of the yearに選ばれました。



この勝利で、ドネアは、5階級制覇の第一歩を踏み出しました。

ダルチニアンは、この後スーパーフライ級に転向し、WBA・WBC・IBF3団体の統一王者となり、再び輝くことになります。


WBSS決勝で井上尚弥と対戦するドネアは、「衰えた」「昔の輝きは無い」と言われています。
確かにスピードはやや落ちたと思いますが、抜群のタイミングで放たれるカウンターの左フックは、やはり脅威ではないかとこの試合を見てあらためて思いました。






 
 
 
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